確定申告

副業のせどり、年の途中で専業になった時の確定申告

副業から始めたせどりが専業になって、こんなことでお悩みではないですか?

副業から専業になった時の確定申告の悩み

✅副業から専業になったときの確定申告はどうなるの?

✅開業届は出すの?開業日はいつ?

✅青色申告は適用できるの?

✅青色申告の申請が間に合わなかったときはどうなるの?

確定申告自体がわかりにくいのに、副業から専業になったらややこしそうなイメージがありますよね。

この記事では、

この記事の内容

副業から専業になった時の確定申告の方法、青色申告を適用するときの注意点、開業届を出すタイミング、青色申告が間に合わなかったときの確定申告についてお伝えします。

しょうじ

税務の実務に通算18年従事して、1,000件超の確定申告書を見てきた私が実務レベルの内容を図解でわかりやすくお伝えします。

副業から専業になって、今年はじめて確定申告するなら、ぜひ最後までお付き合いください。

副業から専業になる流れ

会社員やパートで副業でせどりをやっていて、年の途中で退職して専業になった場合、副業時代を雑所得、専業になってからを事業所得で申告します。

雑所得と事業所得で二つの申告書を提出するってこと?

提出する確定申告書は1つです。1枚の申告書の中に「事業所得」と「雑所得」が含まれます。会社員やパートで給与があれば「給与所得」も含まれます。

しょうじ

「雑所得」「事業所得」「給与所得」と複数所得があっても確定申告書上は1枚の申告書の中に集約されます。

開業届は出すの?開業日はいつ?

せどりを始めると、開業届が必要というのは聞いたことがあると思います。

でも、副業でせどりを始めて、専業になった場合、開業届はいつ出すの?開業日っていつ?と疑問ですよね。

そもそも、開業届は「事業所得」の届出になります。

つまり、副業でせどりをやる場合には「雑所得」になるので、開業届は必要ありません。だから、開業届は専業でやる場合に必要で、専業でやり始めた日が開業日になります。

ポイント

開業届の提出期限は、事業の開始があった日から1月以内になります。

[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続

しょうじ

ちなみに、開業届は遅れたからといって罰則はありません。とはいえ、速やかに提出しましょう。

青色申告の適用は申請期限に注意

事業所得になると青色申告が適用できます。

ただ、青色申告は申請期限があるので注意です。

青色申告の申請期限

例えば、令和3年分の確定申告は令和4年の2月16日から3月15日までの期間に確定申告書を提出します。

実務上まちがいとしてよくあるのが、青色申告の承認期限も確定申告書の提出期限だと勘違いするケースです。

令和3年分の確定申告を青色申告にしたい場合は、

令和3年1月15日までに事業開始した場合
令和3年の3月15日が申請の期限になります。
事業開始が1月16日以降の場合
令和3年1月1事業開始の日から2月以内が申請期限になります。

[手続名]所得税の青色申告承認申請手続

事例で示すと、

副業でせどりをやっていて、退職後7月1日に専業で開始したとすると、青色申告の申請期限は8月31日になります。

青色申告の申請方法

申請の期限が厳しい青色申告ですが、申請手続きは、簡単で「青色申告承認申請書」を所轄税務署に提出するだけです。

ポイント

青色申告の申請が承認された場合も、自動承認といって、税務署からの連絡はありません。

申請書は下記国税庁ホームページのリンクから直接入力して印刷すれば提出可能です。
個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)(PDF/746KB)

青色申告の申請が間に合わなかったとき

青色申告の申請が間に合わなかった場合は、どうなるかというと、白色申告になります。

ちょっと混乱するかもしれませんが、副業期間のせどりについては、専業開始後の事業所得が白色申告であろうが、青色申告であろうが「雑所得」になります。

専業になってからの事業所得は申請が間に合えば「事業所得の青色申告」、間に合わなければ「事業所得の白色申告」になります。

まとめ

副業から専業になった場合、
副業期間の所得は「雑所得」専業になってからの所得は「事業所得」で申告します。

確定申告書は事業が複数あっても、1枚の申告書に集約して提出します。

事業所得は申請期限に間に合えば、「青色申告」を適用できます。申請期限に間に合わなかった場合は「白色申告」になります。

専業になって事業所得で申告する場合、開業届の提出も必要です。

専業になると、会社員の副業と違って、収入が事業のみになります。売上も副業の時より大きくなる傾向になります。

売上が大きくなると、「消費税の納税や」「節税対策」が必要になります。

専業せどらー向けの法人化や節税対策についてはこちらの記事で解説しています。
専業せどらーになったらやっておくべき、節税・経営のポイント重要事項3選

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