ごあいさつ

せどり・転売ビジネスの税務を得意としている税理士法人加美税理士事務所の税理士 川畑英之と申します。
こちらのウェブページにお越しいただき誠にありがとうございます。

税理士法人加美税理士事務所では、フルリモートでの法人および個人のお客様の税務申告などを承っています。

料金・費用もお安めに設定させていただいています。

ご興味がおありでしたら、是非お気軽にお問い合わせください。

確定申告のイメージ画像

所得税の確定申告を承ります

せどり・転売ビジネスの収入があるお客様の所得税の確定申告を承ります。税理士に直接会わずとも申告ができるサービスを実現しています。

法人のイメージ画像

法人の顧問税理士も承ります

当事務所では、せどり・転売ビジネスをされているお客様が所有する法人の税務顧問も承っています。

面談も完全リモート

Webミーティングに対応

面談もWeb会議システムにて承ります。アプリやアカウントは不要です。初回無料相談もリモートで対応可能です。ご要望があれば直接お会いすることもできます。

法人設立をサポート

法人設立もサポート

現在、個人事業主の方などこれから法人を設立されるお客様のサポートも承ります。提携している司法書士事務所の協力により相場より安い費用で法人を設立できることもあります。

日本全国に対応

日本全国&海外に対応

フルリモートにつき、日本全国どちらのお客様でも対応可能です。海外在住のお客様にもご愛顧いただいています。(日本法人の日本国内における決算申告を承っています。)

ウェブサイトの作成もサポート

Webサイト作成もサポート

こちらのサイトくらいシンプルな内容のWebサイトであれば格安で構築を支援します。初期費用のみでランニングコストは頂戴しないため安心していただけます。

【法人または個人のお客様】お問い合せ窓口080-7630-0099受付時間 10:00-17:00 [ 土・日・祝日除く ]

メールでのお問い合わせ

料金体系

料金体系は次のとおりです。
サービスごとに標準的な料金・費用を記載しています。
会計ソフトで記帳されているお客様は下記の金額からさらにお値引きいたします。
弥生会計をご使用されているお客様は特に優遇させていただいています。

個人の方

※すべて税抜金額で表示しています。

【顧問契約あり】法人の顧問費用および決算費用

・法人税等(法人税、法人住民税、法人事業税)
法人税等 売上高
1000万円以下 1000万円超 2000万円超
2000万円以下
顧問報酬 月額 10,000円 12,000円 15,000円〜
①年額換算 120,000円 144,000円 180,000円〜
②決算報酬 60,000円 60,000円 60,000円〜
基本報酬額①+② 180,000円 204,000円 240,000円〜

上記が基本的な費用額です。
ただし、会計ソフトをお使いでないお客様については、領収書や請求書などの証憑の数が多い場合は下記の料金を別途加算させていただきます。

証憑の処理件数による加算額 証憑の処理件数
500件以下 500件超
1件当たりの加算額 0円 100円

こちらの処理件数は、補助簿をお客様ご自身でご作成いただく場合は大幅に抑えることができます
例えば100枚のレシートを1枚の補助簿にまとめたときは、その処理件数は1件となります。
大した手間ではないため、領収書などが多い方にはこちらの方法をおすすめしています。
補助簿の作成方法については必要なタイミングで別途ご案内差し上げます。


・消費税

弥生会計で記帳されているお客様は下記の金額からさらにお値引きいたします。

消費税 納税額(還付額)
100万円以下 100万円超
簡易課税 30,000円 40,000円〜
原則課税 一括比例配分 40,000円 50,000円〜
全額控除 40,000円 50,000円〜
個別対応 50,000円 60,000円〜
還付申告 60,000円 70,000円〜

消費税の課税事業者に該当する場合は消費税の申告も必要です。
年間の売上高が1000万円を超える法人は、将来的に課税事業者になる可能性があります
収入が例年1000万円以下の場合は消費税の申告は不要です。
つまり、上記の消費税の料金も発生しません。


オプション料金

一定の場合にはその他の税務イベントが発生します。
その際は、別途オプションをお申込みいただくことができます。

当該オプション料金・費用についてはこちらのページをご覧ください。

【年一決算のみ】法人の決算報酬

・法人税等(法人税、法人住民税、法人事業税)
法人税等 売上高
1000万円以下 1000万円超 2000万円超
2000万円以下
年一決算報酬 150,000円 180,000円 200,000円〜
・消費税

弥生会計で記帳されているお客様は下記の金額からさらにお値引きいたします。

消費税 納税額(還付額)
100万円以下 100万円超
簡易課税 30,000円 40,000円〜
原則課税 一括比例配分 40,000円 50,000円〜
全額控除 40,000円 50,000円〜
個別対応 50,000円 60,000円〜
還付申告 60,000円 70,000円〜

消費税の課税事業者に該当する場合は消費税の申告も必要です。
年間の売上高が1000万円を超える法人は、将来的に課税事業者になる可能性があります
収入が例年1000万円以下の場合は消費税の申告は不要です。
つまり、上記の消費税の料金も発生しません。


法人設立費用

法人設立費用  
合同会社 約13万円
株式会社 約28万円

法人設立サポートを適用した場合はもっと安く済むことがあります。

個人の確定申告費用

・所得税

基本的には、従量制です。
例外として金額の規模によっても変動する場合があります。
(例:事業所得、不動産所得、雑所得、譲渡所得)

所得税  
基本料金 30,000円
給与所得(2ヵ所目以降がある場合) 2,000円/1件
事業所得 60,000円~
雑所得 30,000円~
不動産所得 60,000円~
一時所得 都度見積り
譲渡所得 都度見積り
配当所得 都度見積り
利子所得 都度見積り

・消費税
消費税 納税額(還付額)
100万円以下 100万円超
簡易課税 30,000円 40,000円〜
原則課税 一括比例配分 40,000円 50,000円〜
全額控除 40,000円 50,000円〜
個別対応 50,000円 60,000円〜
還付申告 60,000円 70,000円〜

消費税の課税事業者に該当する場合は消費税の申告も必要です。
年間の売上高が1000万円を超える方は、将来的に課税事業者になる可能性があります
事業収入が例年1000万円以下の場合は消費税の申告は不要です。
つまり、上記の消費税の料金も発生しません。

【法人または個人のお客様】お問い合せ窓口080-7630-0099受付時間 10:00-17:00 [ 土・日・祝日除く ]

メールでのお問い合わせ

当事務所ではフルリモート対応での顧問税理士を承っています。

税理士に会いに行くにも来てもらうにも面倒に感じることはありませんか?
たしかに会いに行くには移動が手間ですし、来てもらうにも準備などに時間がかかりますよね。
その手間を省いたり時間を節約したりすることができれば、より効率的に仕事を進められると思います。

是非その効率化のお手伝いをさせてください。

昔ながらの税務や経理の方法に慣れてしまっていて、新しい時代の流れについていけないというお客様が多くいらっしゃるかと思います。
どうかその重い腰を上げてみてください。
驚くほど劇的に経理業務が楽になるかもしれません。

経理方法の変化には負荷が生じますが、それも最初のうちだけです。
慣れてしまえば今までなんて非効率なことをやっていたのだろうとお感じになるかと思います。

ここでは、当事務所のフルリモート対応での税務顧問サービスの内容について紹介します。
きっと税理士とスムースにやりとりをしたいお客様のお役に立てるはずです。

 スタートアップの方に特におすすめ


これから法人を設立する方、また設立は完了していて顧問税理士をお探しの方は、最初からフルリモート対応の税理士にご依頼されることをお勧めします。

旧来のスタイルで始めて、途中からリモート対応に業務を変更すると想像以上に負荷がかかります。
経理業務は初めのうちにしっかり設計した方が圧倒的にスムーズです。

また、クラウドストレージやスキャナを活用しその便利さに気がつくことができれば、経理業務以外の業務の効率化に繋げられることもあるかと思います。
是非最初から完全リモート対応の税理士を選ぶことをご検討ください。

記帳はお任せくださっても、お客様で行っていただいてもOK


会計帳簿の記帳については、当事務所にお任せいただくこともできますし、自社(ご自身)でご入力いただいても結構です。
会計ソフトを利用して自社で記帳される場合は、弥生会計をおすすめしています。
できる限りお客様のご都合とすり合わせて最適な記帳方法をご提案させていただきたいと思います。
ご要望がありましたら初回のWEBミーティングで詳しくお聞きしますので、お気軽にご相談ください。

記帳を当事務所におまかせいただく場合は、基本的にはお客様に次の作業をご担当いただきます。
・紙証憑の整理(スキャナ保存でも可)
・データ証憑の整理
・補助簿の作成

詳細は別項目で説明していますので、そちらをご覧ください。

記帳を自社で入力されている場合も、柔軟にお客様のスタイルに合わせられるように努めています。

しかし少なくとも、リモート環境で会計帳簿を確認できるように次のいずれかの方法でご対応いただくことになります。

【クラウド会計ソフトをお使いの場合】


直接閲覧できる権限を付与していただきます。

【スタンドアロンの会計ソフトをお使いの場合①】


会計ソフトからPDFやCSVで各種帳簿(試算表、仕訳日記帳、総勘定元帳、補助元帳、税区分表など)を出力していただきます。

【スタンドアロンの会計ソフトをお使いの場合②】


会計ソフトから弥生会計に仕訳をインポートできる形式でCSVデータを出力していただきます。

【会計ソフトは弥生会計をお使いいただく場合】


 弥生会計のデータを共有していただきます。

以上です。

いずれにせよ極力お客様の手間を省いて効率よく作業していただけるように設計させていただきます。
ご要望があれば検討しますので、遠慮せずにお伝えください。

メールやチャットツールが主な連絡手段


基本的に連絡はメールまたはChatworkで行っていただいています。
軽量なデータについても添付ファイルで送受信できます。
メールでの税務相談は一般的な内容であれば顧問サービスに含まれていますのでお気軽にご連絡ください。

例外として別途相談料を頂戴する場合には事前にその旨をお伝えしお見積りを差し上げます。
内容が高度であったり、シミュレーションなど相応の作業量が必要であったりする場合などがそれに該当します。

緊急の場合や口頭の方が手っ取り早い場合にはお電話やWEBミーティングでの対応も承っています。

こちらからご連絡を差し上げる際は、まずはメールまたはChatworkでのメッセージをお送りするようにしています。
いきなりお電話をおかけすることはほとんどありません。

Chatworkにも対応


メールの代わりにチャットワークでのご連絡も承っています。

フルリモートでのやりとりを希望されるお客様の中には、チャットワークに慣れ親しんでいる方が多くいらっしゃいます。
そのようなお客様からご要望をいただいて当事務所でもChatworkを導入したという経緯があります。
たしかに一度チャットワークに慣れてしまうとメールを不便に感じることもあります。

初回のお問い合わせについてもChatworkでご連絡いただくことができます。
是非ご利用ください。

クラウドストレージを活用


お客様の記帳スタイルによりますが、会計に関する証憑などのデータは基本的にクラウドストレージに格納していただいています。

そして、最長10年の法定保存期間に渡ってそのデータを保管していただくことになります。

クラウドストレージの種類は共有リンクにより当方でも閲覧できれば何でも結構です。
Googleドライブ、One Drive、Dropbox、iCloudのいずれかをご利用されているお客様がほとんどです。

具体的にクラウドに格納していただくデータは次のとおりです。
・データで入手した証憑(PDFなど)
・紙で入手した証憑のうち重要性が高いものをスキャンしたもの
・補助簿などのスプレッドシート

このクラウドストレージの活用こそが完全リモート対応の肝だといえます。

スキャナが便利


全員のお客様に必須というわけではありませんが、スキャナをご活用いただくととても便利です。

高速スキャナであれば大量の領収書などを素早くデータ化することができます。

電子帳簿保存法に対応した方法でデータ化した場合は、そのデータの保管さえすれば紙での保管は不要になります。
紙だとかさばるためデータで保管したいというお客様にはスキャナで読み込んでいただいています。

反対にデータの管理に自信がないため紙の証憑については、紙のままで保管しておきたいというお客様もいらっしゃいます。
そのようなお客様はスキャナがなくてもそれほど問題ありません。

当事務所では紙の書類のすべてを確認することはしないからです。
金額が大きいなど重要性が高そうなものだけ内容を確かめます。
したがって、多くの場合はスマートフォンで写真を撮ってご送信いただければそれだけで十分です。

Webミーティングで相談


面談は初回からWebミーティングで行っています。

(直接の面会をご希望の場合は当事務所までお越しいただくことも可能です。)

ほとんどのお客様とはWebミーティングのみでしかお話ししたことがありません。
実際にお会いしたことがある方はほんの一握りです。

Webミーティングに使用するアプリはMicrosoft TeamsかGoogle Meetです。
Teamsであればアプリもアカウントも不要です。
MeetではGoogleアカウントが必要です。
(以前はZoomも使用していましたがサービスの質が低下したため、最近では使わなくなりました。)

期中の税務相談は基本的にメールでお送りいただくようにお願いしています。
しかしながらWebミーティングの方が手っ取り早いこともあります。
そのようなときは顧問料の範囲内でWebミーティングを承っています。
(内容が高度であったり、シミュレーションなど相応の作業量が必要であったりする場合などは別途料金が発生することもあります。その場合はその旨とお見積りを事前にお伝えします。)

紙エビデンスをシンプルに整理


まず、原本をご郵送していただく必要はありません。

下記の方法による保管と、税込10万円以上のもの及び特殊なものをデータ化して格納していただくだけで結構です。

当方では紙の証憑(エビデンスのこと)のすべてに目を通すわけではありません。
つまり、重要度が高いものだけを税理士が確認できるようにしていただければ十分ということです。

紙で入手した領収書などの証憑は、基本的に紙のまま保管していただくようにしています。
後述する電子帳簿保存法に対応したスキャナ保存を行った場合についても、念のために紙の原本を保管しておくことをお勧めしています。
契約書や申込書など特殊なものは、例外としてスキャンするなどしてデータをフォルダ「契約関係等」に格納していただきます。

【スキャナ保存を行わない場合】


税込10万円以上のもの税込10万円未満のものに分けていただきます。

〈税込10万円未満のもの〉月ごとに分けていただきます。

〈税込10万円未満のもの〉勘定科目ごと(消耗品費、旅費交通費、交際費など)に分けていただきます。
勘定科目を分ける基準についてはこちらからご案内を差し上げます。

〈税込10万円未満のもの〉そして、最大20枚ごとの束にまとめて「3月交際費」などと記載した付箋を貼り、その付箋ごとホチキスなどでまとめていただきます。
仮に3月分の交際費の証憑が52枚ある時は、20枚-20枚-12枚に分けてください。
そして付箋には「3月交際費①」、「3月交際費②」、「3月交際費③」などと通し番号を記載してください。

領収書の束

〈税込10万円以上のもの〉スキャンしてPDFにしてフォルダ「10万円以上リスト」に格納していただきます。
 スキャナがないお客様は写真データをJPEGで格納してください。
 紙証憑の原本は10万円以上のものとしてまとめて保管しておいてください。

以上です。

至ってシンプルなため、どなたでも短時間で作業していただけると思います。

【電子帳簿保存法に対応したスキャナ保存を行う場合】


税込10万円以上のもの税込10万円未満のものに分けていただきます。

〈税込10万円未満のもの〉二重スキャン及びスキャン漏れを防ぐために、スキャナ保存前のものとスキャナ保存後のものに分けておいてください。
 スキャン保存後のものは特に整理は必要ありませんが、月別や科目別に分けておくと何かと便利です。

〈税込10万円未満のもの〉スキャンしたPDFをクラウド会計ソフトなどから出力してフォルダ「スキャナ保存」に格納していただきます。
 もしくはクラウド会計ソフトの閲覧権限を付与していただき、税理士が確認できるようにしてください。

〈税込10万円以上のもの〉PDFをフォルダ「10万円以上リスト」に格納していただきます。
 紙証憑の原本は10万円以上のものとしてまとめて保管しておくと便利です。

以上です。

念のためにスキャナ保存後も紙のまま保管しておくようにしてください。
もし、どうしてもスキャナ保存した紙証憑を廃棄したい場合はそのようにしていただいて構いません。
ただし、その場合においても金額が大きいものなど重要性が高そうなものだけは保管しておくと万一の時にも安心かと思います。

【契約書や申込書など特殊なもの】


スキャンするなどしてデータをフォルダ「契約関係等」に格納してください。

データ証憑をきちんと整理


電子帳簿保存法の規定により基本的にデータで入手した証憑はデータで保管しておく必要があります。
データで入手したものを紙に印刷して保管しておいたとしても保存要件を満たさない場合があることにご留意ください。
したがって、データで入手した証憑はデータのまま保管していただきます。

【通帳】


「通帳」フォルダを作成してCSVを格納していただきます。
※自社で記帳されているお客様はCSVではなくPDFでも構いません。

通帳のCSVは月ごとに分ける必要はありません。
むしろ1つのデータにまとまっているほうが助かります。
ファイル名については「PAYPAY_20240101-20240905」というように銀行名と期間がわかるようにしてください。

【入金】


「入金」フォルダを作成していただきます。
次に、1つ下の階層に「2024.9」というように月別のフォルダを作成してください。
ファイル名は、「202409_500000y_amazon」のように、証憑が発行された年月日(または対応する期間など)、金額、相手方を記載していただきます。
相手方については、例えばドンキホーテをdonkiとするなど、識別が可能な範囲内で略称などを用いても構いません。

【出金】


「出金」フォルダを作成していただきます。
ひとまず月別に分けることなく当該フォルダにデータを格納してください。
ファイル名は、「20240217_6600y_amazon」のように、証憑が発行された年月日、金額、相手方(購入先)を記載していただきます。
相手方については、上記と同じくドンキホーテをdonkiとするなど、識別が可能な範囲内で略称などを用いても構いません。

次に税込10万円以上のものについては、フォルダ「10万円以上リスト」に格納していただきます。

【契約書や申込書など特殊なもの】


データをフォルダ「契約関係等」に格納してください。

エビデンスの整理方法の例外


上記でご紹介した証憑の整理方法は原則的なものです。

例外として一式をひとまとめにしておいた方がわかりやすい取引については、フォルダ「契約関係等」内にさらに個別のフォルダを作成してそちらに格納していただきます。
紙の証憑についてもデータ化していただく必要があることにご留意ください。

一式をひとまとめにしておいた方がわかりやすい取引の例は次の通りです。

・車両の購入or売却
 (申込書、契約書、領収書、車検証、ローン関係書類、自動車保険関係書類など)

・不動産の購入or売却
 (売買契約書、領収書、精算書、振込受付書、登記簿、評価証明書、ローン関係書類、火災保険関係書類など)

・建物の賃貸契約や契約解除
 (賃貸契約書、領収書、入居退去に係る精算書など)

・銀行などの金融機関からの資金の借り入れ
 (金銭消費貸借契約書、領収書、返済予定表、ローン手数料計算書など)

・工事契約
 (見積書、請求書、領収書など)

・電話やインターネットの契約

・リース契約

・各種サブスクリプション契約

補助簿を作成していただく方法


お客様によっては補助簿というものをご作成いただいています。
上記でご紹介した証憑の整理方法と当該補助簿がフルリモート対応の根幹をなしているといえます。

補助簿…?何か面倒そうだな…?と思われるかもしれません。
しかし、そうでもないです。
どうかご安心ください。

まず、そもそもすべてのお客様に作成していただく必要はありません。

また、作成していただく場合でも、それほど難しいものではありませんし時間もかかりません。
できるだけお客様の経理業務の負担を減らすべく設計してあるためです。

最初にお客様が補助簿作成の対象となりそうかどうかをご確認ください。

次のいずれかに該当する場合は補助簿を作成していただく必要はありません。
・会計ソフトを使用し、自社で仕訳入力を行っている場合
・会計ソフトを使用し、データ取り込みで自動仕訳を行っている場合
上記のいずれにも当てはまらないお客様に限り、補助簿をご作成いただきます。

補助簿は、Excelなどの表計算ソフトで作成していただきます。
GoogleのスプレッドシートやAppleのNumbersで作成した場合は、Excel形式で保存していただければ互換性の問題は生じません。

また、紙で入手した証憑とデータで入手した証憑とで別のシートに分けてご入力いただきます。

【紙で入手した証憑】


※「紙エビデンスをシンプルに整理」参照

領収書の束

入力していただく項目は次のとおりです。

まず、先頭あたりの行に付箋に記載した内容を入力していただきます。
・勘定科目
・月
・通し番号

次にその列の下に向かって証憑の順番通りに金額を入力していただきます。
すると、あらかじめ設定してある関数により自動的に合計額及び件数が計算されます。
法人口座から支払ったものについては金額の横に銀行名を記載してください。

確認のためその束の枚数と集計完了日を記載していただければ、その束についての入力は完了です。

文章の説明だけだとわかりにくいと思いますので、次の画像をご覧ください。

補助簿 紙 免税

消費税課税事業者のうち簡易課税制度を選択されていないお客様については、少しだけ複雑になります。
まず、税率8%分の金額を併記していただきます。
また、インボイス非適格のものについても金額を併記していただきます。
こちらの併記の方法は、次の画像をご覧ください。

補助簿 紙 課税

以上です。
いかがでしょうか。それほどの手間ではないと思います。

【データで入手した証憑】


データ証憑についても、紙証憑紙証憑の入力方法とほとんど同じです。
しかしながら、データ名も入力していただく点が最大の違いです。
一見、大変そうに見えるかもしれませんが、データをフォルダに格納する際につけた名前をコピーして貼り付けていただくだけです。
入力例として、次の画像をご覧ください。

補助簿 データ 免税

消費税課税事業者のうち簡易課税制度を選択されていないお客様については、少しだけ複雑になります。
まず、税率8%分の金額を併記していただきます。
また、インボイス非適格のものについても金額を併記していただきます。
こちらの併記の方法は、次の画像をご覧ください。

補助簿 データ 免税

以上です。
こちらもさほどの手間ではありません。

お使いの会計ソフトとの連携


freeeやマネーフォワードなどの各種クラウド会計ソフトとの連携も可能です。
またメジャーな会計ソフトであればクラウド会計ソフトではなくても問題なく連携できます。

当事務所では現在、弥生会計という会計ソフトを使用しています。
弥生会計は多くの税理士や会社に選ばれているとてもメジャーな会計ソフトです。
そのため多くの会計ソフトでは弥生会計で取り込める形式で仕訳をエクスポートできる仕様になっています。

よって、弥生会計以外の会計ソフトを使用している場合でもフルリモートで決算を組むことができます。

なお、会計帳簿のマスターデータは基本的に当方の弥生会計データになることにご留意ください。
修正仕訳や決算整理仕訳を当方が弥生会計上で行うことがあるためです。
ゆえにその分の内容がお客様の会計ソフトのデータと異なることがあります。
したがって、その分について同期しない限りはお客様の会計ソフトの帳簿はあくまでサブデータとしての位置づけとなることにご留意ください。

お使いの会計ソフトのデータをマスターデータにされたい場合にも対応可能です。
その場合は当方が弥生会計上で作業した内容をお使いの会計ソフトのデータに反映していただく必要があります。
ただ、こちらの方法も一般的に行われているため特に憂慮することはないと思います。

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メールでのお問い合わせ

お問い合わせから申告までの流れ

青字の項目は税理士の担当です。

お問い合わせ
お電話、メール、Chatworkのいずれかでお問い合わせください。
※営業時間外の場合はメールかChatworkでお問い合わせいただきますようお願いします。
Webミーティングの日程調整&参考資料のご送付
Webミーティングの日程を調整します。
また、過年度の確定申告書や帳簿、定款、登記簿謄本など必要となるものを事前にデータ又は郵送でお送りいただきます。
Webミーティング(初回無料相談)
事業の内容、税務トピック、経理状況をお聞きして、作業ボリューム及び料金を見積もります。
また、税理士とお客様のそれぞれにおいて担当すべき作業を明確に整理します。
契約書のご締結&着手金のお振込み
契約書をお送りします。
内容に問題がなければご署名ご捺印のうえご返送していただきます。
※契約書は書面、電子のどちらでも対応可能です。(電子契約の方が圧倒的に早いです。)

法人設立に関する届出書一式を提出するなど一定の場合は、併せて着手金を当方の口座にお振込みいただくことがございます。
資料データのご格納(or 紙でのご郵送)
資料データをクラウドストレージにご格納いただきます。
または紙のままご郵送いただきます。
帳簿作成(帳簿が必要なお客様のみ)
お送りいただいた資料に基づいて当方で帳簿を作成していきます。
不明な点があればメールやChatworkでご連絡させていただきます。
決算のご承認(帳簿が必要なお客様のみ)
帳簿が完成すると決算書も完成します。
決算書の内容に問題がなければご承認していただきます。
内容については、Webミーティングまたは文面でご説明を申し上げます。
確定申告書の作成
(ご承認いただいた決算書に基づいて)当方で確定申告書を作成します。
確定申告書のご承認
確定申告書の内容に問題がなければご承認していただきます。
電子申告
当方で確定申告書を電子申告にて提出します。
税金のご納付
電子納付または納付書による窓口での納付をしていただきます。

電子納付の場合→電子納付情報を当方からお知らせします。
窓口納付の場合→納付書を当方から郵送します。
決算報酬のお振込み
決算報酬を当方の口座にお振込みいただきます。
成果物の納品
確定申告書一式、決算書(※)、総勘定元帳(※)をデータでご送信します。
※帳簿が必要なお客様のみ

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せどりビジネスで失敗しない税理士の選び方

せどり(転売)ビジネスで利益が出始めると、避けて通れないのが税金の問題です。日本の税制度に基づいて適切に確定申告を行い、節税対策もしっかり講じるためには、せどりに強い税理士をパートナーにすることが重要です。税務処理をプロに任せることで本業に専念でき、申告漏れによるペナルティも防げます。本記事では、せどりビジネスで失敗しない税理士の選び方について、重要性やメリット、選定ポイント、さらに法人化のメリット・デメリットまで詳しく解説します。

せどりに強い税理士を選ぶ重要性とメリット

せどりやネット転売の税務は、仕入れや在庫管理を伴う物販特有の処理や、海外サイトを利用した輸出入による消費税・関税の対応など複雑な点が多く、個人で確定申告を完璧に行うのは容易ではありません。例えば商品撮影用のカメラ代や販売サイトのサーバー費用など経費項目が多岐にわたり、さらにAmazonやeBay等で海外取引を行っている場合は税率や申告手続きが一段と難しくなります。もし申告を怠れば無申告加算税や延滞税といった重いペナルティが科され、せっかくの利益が大きく減少するリスクもあります。こうした背景から、せどりの実情に詳しい税理士を選ぶことが非常に重要です。

せどりに強い税理士に依頼する最大のメリットは、煩雑な税務処理を一任できる安心感と節税効果です。せどり業界に精通した税理士なら、商品の仕入費用や配送料、プラットフォーム手数料(例:Amazon手数料)、遠征の交通費、スマホアプリ利用料に至るまで幅広い経費を正確に計上してくれます。経費漏れを防ぐことで課税所得を圧縮し、合法的に節税につなげられるでしょう。また、税理士は青色申告による節税にも精通しています。青色申告を行えば最大65万円の特別控除など税制上のメリットを享受できますが、そのためには複式簿記での帳簿づけや決算書類の作成が必要です。せどり専門の税理士であれば、この煩雑な経理処理を代行し、必要書類の準備から申告手続きまで任せることが可能です。消費税の申告が必要な規模になった場合でも、専門家なら適切に対応できるので安心です。実際、せどり・物販に強い税理士を選ぶことで節税効果を最大化できます。

さらに、税理士に依頼すれば確定申告書の作成や提出代行はもちろん、万一税務調査(税務署の調査)が入った場合の対応も心強い味方となります。税理士は日頃から税務調査のポイントを押さえているため、事前に適切な申告をすることで調査対象になりにくくし、仮に調査があっても的確に対処できます。税務署とのやり取りや交渉も税理士が窓口になってくれるため、本業に支障をきたすリスクを減らせます。何より専門家に任せているという安心感は大きく、経理・税務の不安を抱えずに仕入れや販売といった本業に集中できるのは大きなメリットです。このように、せどりビジネスで成功を続けるには、経験豊富な税理士のサポートが欠かせないと言えるでしょう。

税理士選びのポイント:費用相場と記帳代行サービスのチェック

せどりの税務を任せる税理士を選ぶ際は、いくつか注目すべきポイントがあります。以下に、特に重要なチェック項目をまとめました。

  1. 顧問料など費用相場の確認: 税理士に依頼する際の費用は事前に把握しておきましょう。副業レベルの小規模なせどりであれば、確定申告のみをスポットで依頼する形も可能で、その場合の相場は5万~15万円程度(売上1000万円未満の場合)とされています。売上が1000万円を超えて消費税申告が必要になる規模では、申告料が別途発生し10万円~と高くなる傾向があります。一方で年間を通じて税務顧問をお願いする場合、月額1~2万円程度の顧問料に加えて年末の決算申告料(目安として月額顧問料の4~6ヶ月分)がかかるのが一般的です。例えば、年商400万円規模の副業せどりで記帳代行まで含めて依頼したケースでは、年間12万円(税別)程度で契約した実例があります。ご自身の利益規模に対して税理士費用が見合うか(費用対効果)を検討し、利益の大半が顧問料で消えてしまうようなら依頼時期を見直すことも大切です。一般に年間所得が数十万円を超えるくらいになって初めて税理士に依頼するメリットが生まれると言われます。
  2. 記帳代行サービスの有無: 税理士によって提供するサービス範囲は様々です。せどりは仕入れ・販売の取引件数が多く、在庫管理や棚卸し計算も必要になるため、日々の記帳(経理処理)には手間がかかります。簿記の知識がない状態で膨大な仕訳作業を行うのは大変ですが、記帳代行に対応している税理士であれば領収書や売上データを丸投げするだけで仕訳入力から帳簿作成まで任せることができます。記帳代行を引き受けているかどうかは事前にホームページのサービス内容や初回相談時に確認しましょう。記帳代行込みの場合、別途料金が加算されるケースもありますが、その分自分の時間を大幅に節約できるメリットがあります。
  3. せどり業界への知識・対応実績: 税理士にも得意分野がありますので、せどりや物販ビジネスの申告実績が豊富かを確認しましょう。相続税や不動産所得に特化した税理士だと物販の経理には不慣れな場合もあります。せどり特有の在庫評価や大量の商品仕入れに伴う経費計上などに明るい税理士であれば安心です。「せどり専門」「ネットショップに強い」といったアピールをしている税理士事務所や、実際にせどりプレイヤーの顧客を抱えている事務所を選べば、業界特有の取引フローにも精通しており心強いでしょう。
  4. クラウド会計ソフトへの対応: 最近ではfreeeマネーフォワードといったクラウド会計ソフトを導入する事業者も増えています。これらに対応している税理士であれば、銀行口座やクレジットカードの明細を自動取込して経理作業を効率化でき、税理士とのデータ共有もスムーズです。特にクレジットカードで仕入れ決済を行うことが多いせどりでは、クラウド会計連携により手入力の手間が省けるため、税理士の手間削減=依頼料の削減につながる場合もあります。すでに自身でクラウド会計を使っている場合は同じソフトに強い税理士を選ぶとよいでしょう。導入方法が分からなくてもサポートしてくれる税理士もいるので、ITツールへの対応状況も確認ポイントのひとつです。

以上の点を踏まえて各税理士のサービス内容や料金を比較検討すれば、ニーズに合った税理士を見つけやすくなります。特にせどり初心者の方は「顧問料はいくらか」「記帳まで任せられるか」「せどりの知識はあるか」を軸に問い合わせてみると良いでしょう。相性も大事ですので、実際に話してみて信頼して任せられる税理士かどうか見極めることも大切です。

法人化(合同会社・株式会社)の比較とメリット・デメリット

個人事業主としてせどりを続けるか、法人化(会社設立)するかは大きな節目になります。事業規模や利益が拡大してくると、法人化を検討するタイミングが訪れます。本節では、法人化を検討すべき基準と、法人化した場合のメリット・デメリット、さらに合同会社と株式会社の違いについて解説します。

法人化を検討するタイミングと基準

法人設立そのものはいつでも可能ですが、所得(利益)が一定以上になると法人化による節税メリットが大きくなるため、適切なタイミングで法人成りすることが重要です。目安として、年間の事業所得が800万~900万円を超えるくらいになったら、個人の所得税率より法人税率の方が低くなるため法人化を検討すべきと言われます。個人事業の所得税は累進課税で利益が増えるほど税率が上がりますが、中小法人の法人税率は概ね一律(年間800万円以下の所得は15%、超過部分は23.2%など)であるため、ある程度利益が大きい場合は法人の方がトータルの税負担が軽減される傾向があります。また、売上規模が大きくなり消費税課税事業者になるライン(前々年売上1000万円超)に達しそうな場合もタイミングの一つです。個人事業主のままですと2年前の売上高に応じて消費税の納税義務が生じますが、新たに法人を設立すれば設立1期目・2期目は原則として消費税が免除されます。ただしこの2年間免税を受けるには資本金を1000万円未満にする等の条件があります。要件を満たせば消費税分の負担(売上の10%相当)を最初の最大2期分は免れることができ、事業運営上大きな助けとなるでしょう。以上のように、利益水準が高くなってきた時事業拡大を目指す時が法人化の検討どきです。逆に利益が少ないうちは、法人化しても税負担や社会保険料負担が増えるだけでメリットが小さいケースもあります。自分の事業規模や将来展望を見据え、適切なタイミングを判断しましょう。

法人化の主なメリット

法人化することによって、以下のようなメリットが得られます。

  • 節税効果が高まる: 法人になると、自分自身への給与(=役員報酬)を支給する形で利益を分配できます。役員報酬は給与所得として扱われるため、給与所得控除が適用され個人の所得税を抑えることが可能です。一方、法人側は支給した役員報酬を経費計上できるので、法人税の課税所得を減らせます。加えて、法人ならではの節税策も活用できます。例えば、役員や従業員への賞与、法人名義の生命保険料など、法人で経費にできる範囲は個人事業より広がるため、計画的に経費を計上することで節税の幅が増します。さらに赤字が出た場合の欠損金繰越期間も法人の方が長く設定されており、将来の黒字と相殺しやすい利点があります。
  • 消費税の免税措置: 前述のとおり、新規設立の法人は条件を満たせば設立後2期分の消費税納税が免除されます。年商が大きい事業者ほどこのメリットは大きく、消費税分の資金を手元に残して事業投資に回すことも可能です。ただし3期目以降は課税事業者となる点や、インボイス制度への対応などは念頭に置く必要があります。
  • 社会的信用力の向上: 法人(特に株式会社)で事業を行っていると、取引先や金融機関からの信用度が高まります。決算公告や登記情報が公開されるため事業の透明性が増し、大口の取引相手と契約しやすくなったり、金融機関から融資を受けやすくなったりします。実際、せどりを本業として本格的に取り組む場合は法人化による信用力アップが事業拡大につながるとされています。
  • 責任が有限化されリスク軽減: 個人事業主は事業上の債務について無限責任を負いますが、法人(株式会社・合同会社)の出資者は有限責任です。万一事業が行き詰まり負債を抱えて倒産した場合でも、原則として出資した資本金の範囲内で責任が限定され、個人資産まで差し押さえられるリスクを減らせます。事業上のリスクを法人に隔離できる点は、大きな安心材料です。
  • 事業承継や売却が容易: 法人化しておくことで、将来的に事業を他者に引き継いだり売却したりする際の手続きが簡易になります。個人事業の事業承継では事業用資産すべてを個別に引き渡す必要がありますが、法人であれば株式の譲渡によって事業全体をスムーズに引き継ぐことが可能です。事業規模が大きくなり、自社を売却してリタイアするような選択肢も視野に入れる場合、法人であることが有利に働きます。

法人化の主なデメリット

もちろん、法人化にはデメリットや注意点もあります。主なものを挙げてみましょう。

  • 設立コストがかかる: 法人を設立する際には一定の費用が発生します。株式会社の場合、公証人役場での定款認証に約5万円、法務局への登録免許税に15万円(資本金額によって増額あり)といった法定費用が必要で、合計20~25万円程度は初期費用として見ておく必要があります電子定款を利用すれば一部節約も可能です)。合同会社の場合は定款認証が不要なため6万円程度(登録免許税のみ)で設立できますが、それでも個人事業の開業届(無料)に比べれば負担増となります。
  • 運営コスト・事務作業の増加: 法人になると会計・税務・法律上の手続きが格段に増え、運営コストも高くなります。毎年の法人税の確定申告や決算報告書の作成が義務付けられ、事業内容によっては税理士や公認会計士に依頼する必要が出てくるでしょう。それに伴う顧問料など継続的なコストも発生します。また、社会保険や雇用保険の手続き、役員変更や定款変更時の届出など、行政機関への対応も煩雑になります。特に従業員を雇う場合は給与計算や源泉徴収、年末調整など個人事業では不要だった事務が発生します。事務負担に関しては、一人会社であれば個人事業と大きく変わらないケースもありますが、いずれにせよ法人運営には相応の手間がかかる点を認識しておきましょう。
  • 社会保険料の負担増: 法人化すると健康保険・厚生年金への加入が法律上必須となります。たとえ代表者一人の会社でも例外ではなく、会社と個人(役員)はそれぞれ保険料の半額を負担する仕組みです。結果として、代表者一人の場合は実質的に全額を自分で負担することになり、社会保険料は役員報酬の約30%強(会社負担分約15%+個人負担分約15%)という重いコストとなります。個人事業主のまま国民健康保険・国民年金であれば所得に応じた負担で済みますが、法人化すると一定以上の報酬を取る場合に社会保険料負担が格段に増える点に注意が必要です。
  • 赤字でも税金(均等割)が発生: 法人はたとえ利益が出ていない赤字の事業年度でも、地方税である均等割の納付義務があります。規模にもよりますが、小規模法人でも毎年最低7万円前後の法人住民税均等割を納めなければなりません。一方、個人事業主は所得がゼロであれば所得税・住民税とも課税されません。売上が安定しない初期段階や業績悪化時でも固定で税金がかかる点は法人のデメリットです。
  • 利益の処分に制約がある: 個人事業主の場合、事業で得た利益は全て自分個人の収入となり自由に使えますが、法人の利益は簡単に社長個人のものにはできません。会社の利益を引き出すには給与や配当の形で行う必要がありますが、配当には法人税後にさらに所得税(20%以上)が課されるため二重課税のコストが発生します。また、法人は債権者保護の観点から必要な利益剰余金を社内に留保しておく義務もあります。つまり全ての利益を好きに持ち出せない仕組みであり、資金の私的流用は厳しく制限されます。この点は「利益=自分のもの」とできる個人事業との差異として押さえておきましょう。

合同会社と株式会社の違いと選び方

法人化する場合、日本では主に株式会社合同会社を設立するケースが一般的です。それぞれ特徴が異なりますので、違いと選び方のポイントを整理します。

  • 設立費用と手続き: 株式会社は定款認証や公告手続きが必要なため設立費用が高めで、約20~25万円の初期費用がかかります。一方、合同会社は定款認証が不要で費用を抑えられ、6万円程度で設立できます。手続きの煩雑さも株式会社の方がやや上回ります。ただし両者とも法人である点に変わりなく、法務局への登記が完了すれば営業できます。
  • 社会的信用度: 一般的には株式会社の方が認知度・信用度が高いと言われます。株式会社は株主=出資者が経営権を握り、決算公告義務があるなど対外的な信用力が求められる制度になっています。合同会社は出資者=社員が直接経営する形態で、小規模事業向きと位置付けられ、対外的な信用力は株式会社に比べるとやや劣るとされています。もっとも近年は合同会社(LLC形態)も増えており、取引上大きな差が出ないケースも多いです。
  • 運営上の違い: 株式会社は株主総会や取締役などの機関設計が必要ですが、合同会社は出資者=経営者のため機関設計がシンプルです。株式会社には利益配当や機関運営に一定のルールがありますが、合同会社は内部自治の範囲が広く定款で自由に定められる部分もあります。決算公告についても、株式会社は毎期官報等で貸借対照表の公告義務がありますが、合同会社にはその義務がありません。税制面での優遇や法人税率に違いはありません。要はガバナンス(経営管理)重視なら株式会社、シンプルさ重視なら合同会社と言えます。

どちらを選ぶべきかは事業の目的や規模によります。一般に、将来的に事業拡大や資金調達(出資を受ける・株式公開等)を検討している場合は「株式会社」の方が適しています。対外的な信用力が必要となる場面(大口取引先との契約など)でも株式会社の看板が有利に働くでしょう。一方、「とにかく費用を抑えて気軽に法人化したい」「信用度よりも節税目的で法人形態を取りたい」といった場合は「合同会社」が選択肢になります。合同会社でも法人化による節税メリットや有限責任の恩恵は同様に得られます。実際には将来株式会社へ組織変更(変換)することも可能ですので、まず合同会社でスタートし、必要に応じて株式会社に変更する道もあります。どちらの形態にせよ、自身のビジネスモデルと目標に照らして判断すると良いでしょう。

まとめ

せどりビジネスで成功を維持し発展させていくためには、税務面の対応をおろそかにしないことが肝心です。せどりに強い税理士を選んでパートナーとすることで、複雑な確定申告や節税対策を安心して任せることができ、時間と労力を本業に集中できます。また、事業の成長に合わせて法人化を適切なタイミングで検討すれば、節税や信用力向上など多くのメリットを享受できます。今回ご紹介したポイントを参考に、自分に合った税理士選びと将来を見据えた事業構築を進めてみてください。税務のプロの力を借りて適正な申告と計画的な節税を行い、税金面で「失敗しない」体制を整えることが、せどりビジネス成功の大きな支えとなるでしょう。

より詳しいせどり事業の「消費税」、「青色申告と白色申告」、「法人化」に関する解説は次のリンク先のページをご覧ください。

「消費税」

「青色申告と白色申告」

「法人化」

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せどり事業者向けFAQ:節税対策に関する重要な質問

せどりビジネスにおける経費計上が重要な理由は?

せどりビジネスでは、経費計上をすることで、売上から必要な経費を差し引いた後の「所得」に対して課税される税金を軽減できます。例えば、経費を正しく申告することで、所得税や住民税の負担を大幅に減らすことが可能です。具体的には、経費を計上することで課税対象となる所得が減り、その分税金が少なくなります。

せどり特有の経費項目にはどんなものがありますか?

せどりでは、以下のような特有の経費があります:

  • 仕入原価: 商品の仕入れにかかる費用。
  • 発送費: 商品を発送するための送料や梱包資材費。
  • 販売手数料: Amazonやフリマアプリでの商品販売に伴う手数料。
    これらはすべて、必要経費として計上可能で、税金を軽減するために重要です。

事業が拡大した場合、経費の管理はどう変わりますか?

事業規模が拡大すると、取引数や経費金額が増加します。これにより、経費管理の精度がさらに重要になります。経費計上の漏れや不正確な申告を避けるために、経費の管理をしっかりと行うことが求められます。特に在庫管理を徹底し、売れた商品に対してのみ経費を計上することが必要です。

せどりにおいて経費として計上すべき具体的な項目は?

せどりビジネスにおいて経費として計上できる主な項目には以下があります:

  • 仕入れ代金: 商品を仕入れる際にかかる費用。
  • 配送費用: 商品発送にかかる送料や梱包材、手数料など。
  • 販売手数料: eBayやAmazonなど、オンラインプラットフォームで販売する場合の手数料。
  • 決済手数料: 決済代行業者への手数料。
    これらを正確に計上することで、税務上の節税効果を最大化できます。

在庫の取扱いにはどのような注意が必要ですか?

在庫に関しては、売れ残った商品に関してはその期の経費として計上できません。売れた商品に関する仕入れ代金のみが経費として認められます。そのため、適切な在庫管理を行い、売れた商品を基準に経費を計上することが必要です。

経費計上をする際、税理士のサポートはどのように役立ちますか?

税理士は、せどり特有の経費計上や税務処理に精通しています。税理士に依頼することで、適切な経費を計上し、税金を無駄に支払うことなく、合法的に節税することができます。さらに、確定申告を正確に行うことで、税務署からの指摘を避け、安心して事業を運営できます。

事業を拡大した場合、節税の方法に変化はありますか?

事業が拡大することで、節税対策にも変化が求められます。たとえば、経費の種類や規模が増えるため、より複雑な節税対策が必要になります。税理士と連携し、事業に合った節税方法を見直し、計画的に税金負担を軽減することが重要です。

どのタイミングで税理士に相談すべきですか?

税理士に相談すべきタイミングは、事業を開始した時点や、規模が大きくなったと感じた時です。特に年商が1000万円を超えるような規模に成長した際は、税務処理がより複雑になるため、早期に専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

節税対策として、どのような書類を準備する必要がありますか?

節税対策を行うためには、以下の書類を整えておくことが重要です:

  • 仕入れに関する領収書や請求書。
  • 販売に関する取引明細や手数料の明細。
  • 発送に関する領収書や請求書。
    これらの書類を正確に保存し、経費として計上するための証拠を準備しましょう。

節税対策を行うことでどれくらい税金を減らせますか?

適切な経費計上を行うことで、例えば100万円の所得を圧縮できれば、約30万円程度の節税効果があります。ただし、具体的な節税額は、事業規模や税率によって異なるため、税理士と相談し、最適な対策を講じることが重要です。

より詳しいせどり事業の節税に関する解説は次のリンク先のページをご覧ください。

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せどり事業者向けFAQ:税務調査とその対応策

せどり事業を運営していると、税務調査が避けられないことがあります。税務調査に関する基本的な質問とその対応策をFAQ形式で解説します。これにより、税務調査のリスクを減らし、スムーズに対応するための知識を得ることができます。

せどり事業者はどのような場合に税務調査を受ける可能性が高いですか?

税務調査が入りやすいケースは以下のような場合です:

  • 売上規模が大きい:年商1億円以上で黒字を計上している場合、税務署から調査を受けるリスクが高くなります。
  • 利益率が異常に高い:せどりの利益率が市場の平均と比べて不自然に高い場合、調査対象となることがあります。
  • 申告内容に不一致がある:仕入れ価格や経費内容、販売先などに不整合があると、税務署に疑念を持たれる可能性があります。

税務調査を避けるために事前にどんな対策が必要ですか?

税務調査を避けるために以下の対策を取ることが重要です:

  • 正確な帳簿管理:日々の取引を正確に記録し、経費や収入を明確に分けて帳簿を作成しましょう。
  • 税理士と連携:税理士に定期的に申告内容をチェックしてもらい、間違いがないか確認してもらうことが大切です。
  • 透明性を確保:仕入れ先や販売先、価格設定などの情報を明確にして、税務署の疑念を防ぎましょう。

税務調査の流れはどのようになりますか?

税務調査は通常、以下の流れで進行します:

  1. 調査通知の受け取り:税務署から事前に調査通知が届きます。調査の開始日時や対象期間が記載されています。
  2. 事前準備:調査前に帳簿や必要書類を整理し、税理士と打ち合わせをしておきましょう。
  3. 現地調査:税務署が事業所に来て、帳簿や関連書類を確認します。必要に応じて質問がされることもあります。
  4. 調査結果の通知:調査後、税務署から結果が通知されます。問題がなければ終了ですが、指摘があれば修正申告が求められます。

税務調査当日、どのように対応すべきですか?

税務調査当日には以下の点を心がけましょう:

  • 事前に税理士と打ち合わせ:税理士と事前に調査の対応方針を決めておくことが重要です。
  • 書類を整理して準備:調査に必要な書類や帳簿をすぐに提示できるように準備しておきます。
  • 質問には正確に答える:税務署からの質問には、正確かつ簡潔に答えましょう。曖昧な答えは疑念を招く原因となります。

税務調査後に必要な対応は何ですか?

税務調査後には、以下の対応が必要になることがあります:

  • 指摘事項への対応:税務署から指摘された内容については、速やかに修正申告を行いましょう。指摘を無視すると、ペナルティが課されることがあります。
  • 追加納税:調査後に追加納税が必要な場合は、期限内に納付しましょう。延滞すると、利子や罰金が課されることがあります。
  • 税理士によるフォローアップ:税理士と協力し、調査後の対応を確認しましょう。また、将来的に同じ問題が起きないように改善策を講じることが大切です。

税理士はどのように税務調査に役立ちますか?

税理士は税務調査において非常に重要な役割を果たします。以下の点で役立ちます:

  • 事前準備のサポート:税理士は、帳簿管理や申告内容のチェックを行い、税務署からの調査リスクを軽減します。
  • 調査時のアドバイス:調査時に税理士が立会い、税務署からの質問に適切に答えるためのアドバイスを提供します。
  • 調査後のフォロー:調査後、必要な修正申告や納税手続きがスムーズに進むようサポートします。

せどり事業者として、税務調査にどう備えるべきですか?

せどり事業者として税務調査に備えるためには、以下の点を実践しましょう:

  • 日々の帳簿管理:収入や経費を正確に記録し、証拠書類を整理しておきます。
  • 税理士の活用:税理士に依頼して、申告内容の確認や税務対策を行い、適切なアドバイスを受けましょう。
  • 税務調査の流れを理解:税務調査がどのように進むのかを理解し、調査当日に冷静に対応できるよう準備しておきましょう。

より詳しいせどり事業の税務調査に関する解説は次のリンク先のページをご覧ください。

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