

税理士費用の相場を知りたい。
いきなり税理士に問い合わせたら言い値になる?

じつは、同じ税理士なのに業種・規模が同等でもクライアントによって税理士費用が違うことはよくあります。
なぜなら、紹介者や契約した時期などで違いが生じるから。
なので、税理士費用の相場や仕組みを理解しないと、相場よりも割高で契約することにもなります。
この記事の内容
この記事では、税理士費用の仕組み・相場・安くする方法をお伝えします。
せどりの確定申告を税理士に依頼するうえで、相場より安くいい税理士に依頼する方法がわかります。
結論は、
ポイント
税理士費用の相場として、税理士が基準にする金額は、
個人事業なら月額顧問料2万円、法人なら月額顧問料3万円が基準となります。
この金額は、旧税理士報酬規定の名残によるものです。
税理士費用の仕組み

税理士費用の相場の話の前にまず、税理士費用の仕組みについて解説します。
個人事業や法人の場合の税理士費用は、大きく分けて、顧問契約とスポット契約とがあります。さらにオプションとしての記帳代行があります。
顧問契約
- 顧問契約
- 顧問契約は、月額の顧問料のほかに年に1回税務申告書を提出するときに決算料を支払います。
例えば法人で8月決算なら、税務申告書は決算月から2ヶ月以内が提出期限で、通常、提出期限月に申告書を提出するので、決算料を支払うのは10月になります。

顧問契約するとどんなサービスを提供してくれるのかというと、
- 月の定期訪問による税務会計のアドバイス
- 税務相談対応
- 決算時の決算書作成・税務申告書作成
といった内容になります。
スポット契約
- スポット契約
- スポット契約は、年に1回の決算時に支払う決算料のみになります。
基本的にスポット契約では、提供するサービスは、決算時の決算書作成・税務申告書作成のみになります。

記帳代行
法人にしても個人事業にしても帳簿を作成することが義務付けられます。
簿記の知識がある、会計ソフトが使える、時間的余裕がある場合には、自分で帳簿の作成をし、決算・税務申告を税理士に依頼する流れになります。
逆に、簿記の知識がないので帳簿は無理、時間がなくて自分でするのは無理な場合は、税理士に帳簿を作成してもらいます。この帳簿を税理士が作成代行することを記帳代行と言います。
記帳代行を依頼すれば、帳簿の作成から決算・税務申告まで一連を税理士に任せておくことができます。

この記帳代行は有料ですが、仕訳の数やボリュームで違ってくるので、一律いくらという相場はなく、税理士の裁量によります。顧問契約の場合の顧問料やスポット契約の決算料に含まれる場合と別で料金が発生する場合と税理士によって違うので確認が必要です。
税理士が基準にしている相場

税理士の顧問料として基準にしている相場は、
✅個人事業なら月額顧問料2万円
✅法人なら月額顧問料3万円
です。
この金額には、じつは根拠があって、平成14年に改正になった税理士法に由来します。税理士法改正以前は、税理士報酬に上限が規定されていて、取引や事業の規模で区分されていました。
その最小規模での上限額が、個人なら月額2万円、法人なら月額3万円というものでした。

具体的な税理士費用の相場

じつは、実際の相場は、競争原理がはたらくので、上で見た税理士が基準にしている相場より安くなります。
それに近年は「税理士紹介サイト」が広く認知されてきたので、税理士を選ぶ際、複数の税理士を比較して税理士費用を抑えることが一般的になってきました。
参考
利用料は無料です。

下の表は、税理士紹介サイトの一つである「税理士紹介エージェント」が公表している税理士報酬の相場です。月額顧問料の最低金額が法人で1万5千円前後、個人で1万円前後になっているのがわかると思います。
実際の相場はここまで安くなります。

税理士紹介サイトを使うと安くなる理由

上述した「税理士紹介サイト」が認知されるようになってから、税理士費用は低下傾向にあります。
その理由は、税理士紹介サイトを使うと、自動的に相見積もり状態になるからなんですね。
税理士紹介サイトで税理士を紹介してもらう際、1回でマッチングすることはあまりないので、通常は2~3人の税理士を紹介してもらい、面談で話を聞いたうえで決定します。
税理士紹介サイトの登録税理士はこの仕組みをもちろん知っているので、競合税理士より仕事を受注したい税理士は、税理士費用はできるだけ安く設定します。これが、自動的に相見積もり状態になっている理由です。
税理士紹介サイトの選び方

税理士紹介サイトは大小合わせて十数社あります。なかには、登録税理士が少なかったり、担当者のサポートがイマイチだったりするので、しかっり見極めて、いい税理士紹介サイトを選びたいところです。
といっても、どんな税理士紹介サイトがいいかなんて見当もつきませんよね。
そこで税理士紹介サイトの選び方の基準をお教えします。ポイントは以下の3つです。
チェックポイント
✔ 登録税理士の質・人数
✔ 担当者のサポート
✔ 運営年数・実績
- 登録税理士の質・人数
- 税理士紹介サイトには、税理士を登録する際に審査を設けているところがあります。税理士紹介サイト側で事前に審査してくれると、税理士の質が担保できます。
審査をしていない場合は、登録税理士数の多い税理士紹介サイトがおすすめです。
- 担当者のサポート
- 税理士紹介サイトでは、2~3人の税理士と面談するのが一般的ですが、その分日程調整が大変です。税理士紹介サイトでは、日程調整から税理士報酬の交渉、契約後のサポートまでしっかりフォローしてくれるところもあります。選ぶならサービス体制が万全のところがおすすめです。
- 運営年数・実績
- 運営年数が長く、実績が多いほどサービスのノウハウが蓄積されるので、質の高いサービスが期待できます。運営年数・実績は数値化されるもので一目瞭然なので、しっかりチェックしましょう。
税理士紹介サイトで有名な3社を上の条件で比較するとこうなります。
税理士紹介サイト | ![]() | ![]() | ![]() |
名称 | 税理士ドットコム | 税理士紹介エージェント | 税理士紹介センター |
登録税理士数 | 6,000人以上 | 未公開 | 3,600事務所以上 |
税理士の審査 | なし | あり | なし |
実績数 | 165,000件以上 | 不明 | 150,000件以上 |
運営年数 | 15年 | 15年 | 26年 |
契約までのサポート | あり | あり | あり |
税理士との交渉代行 | なし | あり | なし |
資本金 | 439,000,000円 | 10,000,000円 | 30,000,000円 |
タイトル | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
上の表をもとにランキング形式にしたのがこちらです。
第1位 税理士ドットコム

税理士数 | 税理士審査 | 実績数 | サポート | 運営年数 | 会社規模 |
★★★★★ | ー | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
こんな人におすすめ
・上場企業など大手が運営するサイトに安心を感じる
・税理士数が最も多いところがいい人
・最も実績があるところで選びたい人
第2位 税理士紹介エージェント

税理士数 | 税理士審査 | 実績数 | サポート | 運営年数 | 会社規模 |
★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
こんな人におすすめ
・登録税理士を審査するなど保証がある方がいい人
・税理士との交渉なども代行してくれる方がいい人
・税務の実務に精通した担当者のサポートを希望する人
第3位 税理士紹介センター

税理士数 | 税理士審査 | 実績数 | サポート | 運営年数 | 会社規模 |
★★★★ | ー | ★★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★ |
こんな人におすすめ
・業界で最も運営歴があるところで選びたい人
・利用者の利用満足度が高いところを希望する人
まとめ
税理士費用は、毎月税理士報酬が発生する顧問契約と決算・税務申告時のみの支払いが発生するスポット契約とがあります。
顧問契約は税理士との定期的な面談がありますが、スポット契約にはないので注意が必要です。
また、記帳代行を依頼すると費用が変わってくるので、自社の経理体制に合わせて検討しましょう。
税理士紹介サイトで紹介を受ける場合の月額顧問料の最低金額は法人で1万5千円前後、個人で1万円前後が目安になります。
税理士費用を抑えるなら税理士紹介サイトを利用するのがおすすめです。
税理士紹介サイトの選び方は、
- 登録税理士の質・人数
- 担当者のサポート
- 運営年数・実績
の3つを基準にするのがポイントです。
税理士の選び方についてはこちらの記事でくわしく解説しています。
https://sedori-tax.com/post692/
また、税理士に依頼する前に知っておくべきポイントはこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。
https://sedori-tax.com/post728/